香港 ビジネス基本情報
人口
732万人(2015年度) 面積1,104.04km2(沖縄本島の90%、東京都の約半分)
平均寿命(2012年度)男80.5才、女86.7才
人口出生率1.12(2013年度)
(2001~2006年まで、出生率が1.0を下回るも、その後、回復)
時差
日本より1時間遅れ。飛行時間は、成田より約4時間。関空より約3時間半強。
1997年7月1日、英国より中国へ返還後、中華人民共和国香港特別行政区となる。以後、50年間(2047年)まで、「一国二制度」にて、香港の自治は国際公約として保証されることとなった。法制度は、旧英国植民地時代のそれを引き継ぐ。財政会計年度は、日本と同じ、4月開始・3月締め。
経済
国民総生産GDP : 3,099.3億USD(2015年度)
一人あたりGDP : 56,700USD(2015年度)
経常収支:黒字94億USD(2015年度)
主要貿易国 : 輸入 中国、日本、台湾、シンガポール、米国、EU
主要貿易国 : 輸出 中国、米国、英国、オランダ、台湾、EU
外貨準備高 : 3,285.2億USD(2015年度)
産業構造(GDP構成比) : 1次産業0.1% 2次産業11.4% 3次産業88.5%
失業率 : 3.25%(2015年度)
通貨
香港ドル。紙幣は、中国銀行(香港)、香港上海銀行、スタンダード・チャータード銀行がそれぞれ別デザインの紙幣を発行。10ドル紙幣のみ、特別行政区自ら発行する。
豊富な外貨準備高を基に、カーレンシー・ボード制を採用、米ドルとの固定相場を維持。1米ドル=7.75~78香港ドル
法人関連税制
法人登録税(Company Registration Fee)1,720香港ドル(資本金10,000HKDの場合/以降、1000HKD上昇ごとに、1HKD課金)。設立初年度のみ。
事業登録税(Business Registration Fee)2,250香港ドル(毎年納付)
* 事業登録証(Business Registration Certificate)は要保管。
* 3年分の前払制度あり(7,000HKD)。途中返金なし。
* 更新期日を超過した場合、罰金5,000HKD、1年間の禁固刑。
法人税率 : 16.5%(2008年度~)
- 設立日より18ヶ月以内に初年度の決算義務あり。次年度以降、12ヶ月周期
(香港の公認会計士を監査役とする。監査料は通常、3,000~15,000HKD) - 法人活動の有無に関わらず、会計帳簿は要提出
- 課税対象は香港域内で得た所得に対してのみであり、海外所得は完全無税。ただし、香港内での各種契約書の調印、物流中継、代理会社の使用などがあれば香港域内での事業活動とみなされる
- 香港含め、いかなる国・地域でも法人名義口座の開設可。カリブ海地域、欧州地域へも可
- 香港域内外含め、受取利子、配当、譲渡益(売却益)、すべて非課税。ただし、事業目的での金融投資は売上計上にて課税対象。長期保有を目的とした金融商品の売却益は非課税
- 消費税や販売税などは一切なし
- 会計帳簿は非公開
個人関連税制
(含 : 個人事業主)
所得税 : 17.0%(累進課税 : 2%/7%/12%)
- 課税対象は香港域内で得た所得に対してのみであり、海外所得は完全無税
- 受取利子、配当、譲渡益(売却益)、すべて非課税
- 消費税や販売税などは一切なし
滞在邦人数
約35,000人(公式統計約28,000人)
基本的には、日本企業の駐在員とその家族が中心。これに、留学生、金融資産家、個人事業主らが加わる。日系資本の飲食・販売店も数多く進出(牛丼吉野家、居酒屋和民、無印良品、ユニクロ、カレーCoCo壱番、SOGOなど)。
関連ページ
香港特別行政区政府 Hong Kong Special Administrative Region of the PRC
公司註冊處 Companies Registry : 香港の法人登記所
税務局 Inland Revenue Department : 香港の「税務署」
工業貿易局 Hong Kong Tradeand Industry Department : 香港の「経済産業省」
香港貿易発展局 Hong Kong Trade Development Council : 香港の公的な貿易促進機関
政府工商局・投資推進署 Invest Hong Kong : 香港政府が持つ対内直接投資の促進機関
移民局 Hong Kong Immigration Department : 香港の移民関連の取扱い機関
香港での事業形態
株式会社
- 香港では、株式会社を有限公司(Limited Company)という
- 法人は英語名必須、中国語名は任意(中国語表記名と英語名の意味は一致不要)
- 最低資本金は、1香港ドル(通常、10,000香港ドル~設立される)
- 株主、役員が最低1名ずつ要。同一人物が兼ねても可(国籍、居住地、法人・個人不問)
- 会社秘書役の指名(秘書役は香港での居住権を持ち、必ず香港に在住していることが条件)
最大50人まで。株主・役員情報は登記局サイト等にて公開される
会社秘書役は登記事項の変更等があった場合、必要とされる法定書類を公司登記所(Companies Registry)に提出し保管しなければなりません。また議事録の作成、年次報告書(Annual Return)の提出をおこないます。
- シェルフ・カンパニーの利用 : 既存の登記済法人を購入するシステム。名称変更可。手続は2週間程度。
- 支店 : 「株式会社」設立と同じ(納税、登記)。香港域内で営利活動が認められる。
- 駐在員事務所 : 情報収集を主たる目的とし、香港域内での営利活動は不可。納税義務なし。
- 個人事業主 : 最も手軽に営利活動がスタートできる。税率も個人所得税と同じ。
香港株式市場
その取引時価総額は3兆3,835億USD、世界第6位に位置する(2015年度)。また、代表的株価指数として、ハンセン指数(HangSengIndex)がある。
香港を代表する企業としては、電信会社PCCW、キャッセイパシフィック航空、長江集団、シャングリ・ラ・ホテルズ&リゾーツ、ペニンシュラホテルグループなどがある。
海外企業の進出度
外国籍法人の香港における支社・支店数7,000社を突破。(2011年末現在)
米国系約1,350社、日本系1,200社、中国本土系820社、英国系570社。
法人登記数自体は、2011年末の時点で、合計96万社近くに達する。毎月平均で、1万5000社が新規登記されている。